DynaBookが遅く感じ始めた頃、僕はあの黒い箱に心を惹かれていた。 DynaBookを購入する時も気になっていた黒い箱、そうThinkPadである。無骨であっさりしたデザイン、使いやすそうなキーボード、そしてTrackPoint。やはり手に入れなければ、という衝動が僕を動かした。
しかしB5サブノートである535(上)、A4ファイルサイズで薄型の560(下)のどちらを選択するかということで、かなり悩んでしまった。
今までのように小さいPCか、大きいが薄いPCか。 535は凝縮感が良かったし、560はLCD、キーボードとも余裕があり、使いやすそうだった。この2台はスペックがほぼ同じの兄弟機で、535はサブノートの金字塔的存在、560はIBM初の薄型ノートPCで両機とも力の入った製品だった。
そして遂に、より小さな535を選択したのだ。535にはモデムが内蔵されていたのも見逃せなかった。
その後535はリチウムイオンバッテリーでありながらインテリジェンスはなく、残量表示が3段階しかないというサブノートとしては残念な仕様であることがわかったが、非常に使いやすいPCで、各部にガタがくるまで会社でもプライベートでも使い倒した。(当時はまだ会社で私用PCを使って仕事をする平和な時代であった。)
535の後継には、560が忘れられず570Eを選んだ。
僕は合体ギミックにかなり惹かれる年代であり、また、やはりこのサイズは大きいがセコさがなく使いやすかったので、液晶のヒンジがグラグラになっても、なかなか手放せなかった。
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