1989年のある日、そいつは突然仕事場にやってきた。 その名はDynaBook J-3100 SS001。 今までシャープやカシオのポケットコンピュータに可能性を感じていたボクにとって、これ以上ないプレゼントのようだった。
青くて、目がチカチカする液晶、頑丈なキーボード、スッキリした軽量薄型の筐体デザインが僕を魅了した。 全く興味を示さない同僚達を尻目に、どんどんその世界にはまり込んでいった。 そしてJ-3100SSは僕のほぼ専用機となり、おかげさまでMS-DOSを覚えることができた。
しかしJ-3100SSとの蜜月はそう長くは続かなかった。 というのもJ-3100SSは、アプリがないのである。
いや、世界中には今までJ-3100シリーズがラップトップの雄として売れていたので、アプリが大量にあったに違いない。しかし島国日本では、J-3100は超マイナーな存在で、PC-9801シリーズ以外はパソコンにあらずの状態だったのである。
◆ノートブック ノスタルジア -黎明期編-
◆ノートブック ノスタルジア -PC-9801編-
◆ノートブック ノスタルジア -浮気編-
◆ノートブック ノスタルジア -サブノート編-
◆ノートブック ノスタルジア -ThinkPad編-
◆ノートブック ノスタルジア -VAIO編-
◆ノートブック ノスタルジア -完結編-