ついに八重洲無線からFT-817NDの後継機が発表された。間も無く発売される模様。だが、この新製品、いわゆるマイナーチェンジで外観・機能はほぼ同じというこのニュースを待っていたモバイラーを落胆させるものであった。
メーカーの公式発表では、
- 高精度±0.5ppmのTCXOを標準搭載
- 送信出力を6W(AM:2W)にアップ
- ニッケル水素電池パック(SBR-32MH:1900mAh)を標準付属
- 優れた特長をそのまま継承…物は言いようですな
とのこと。
独自に比較調査をしたところ、送信出力がアップしたため送信時の消費電流が2.0Aから2.4〜2.7Aに増加していた。
さらに送信系統図を比較すると、いろいろなデバイスの型番が違っており、回路としてはほぼ同じ構成で、同じ機能の後継部品を使って延命をしているのが読み取れる。一から設計し直すわけでもなくコストをかけずにリニューアルしたわけである。
FT-817で酷使され接点不良になりやすいSELツマミや、横っ腹からがっつり飛び出すマイクコネクタもそのまま健在である。飛びやすいファイナルもそのままだろうか。
液晶表示もそのまま前世紀のもの。大きさはともかく、FT1XDやVX-8Dの液晶ほどの情報量が欲しいところである。(カラー液晶は不要だが。)
バッテリーに関しては、これもコスト見合いかニッケル水素電池のまま。
全く新鮮味の感じられないアップデートで残念な気持ちに追い打ちをかけるように、モービル機の新製品を発表してきた。FTM-7250Dである。FT70Dをモービル機にしてみました的な製品で、シンプルなモービル機を待ってた方々には価格的にも非常に魅力ある製品であるが…(以下略)
FT-818で素晴らしい進化があった。取説PDFのページリンクが効くようになっていた。FT-817NDの取説はイメージコピーみたいなものだったので、大いなる進化である。(要は最近の取説になったということ。)