各社の最新ハンディ機TH-D74、ID-51新機能プラスモデルII、FT2Dのメモリー管理ソフトを比べてみた。ケンウッドは「メモリーコントロール用プログラム MCP-D74」、アイコムは「クローニングソフトウェア CS-51PLUS2 」、八重洲無線は「メモリー編集ソフトウェア ADMS-8」である。どのソフトウェアもリグのメモリー編集や機器設定をPCで行うためのツールであり、表形式で操作するのが基本であるがそこには各社なりの味付けがあり、非常に興味深い。
八重洲のADMS-8は、見た目はWindowsXP/7時代のデザインであるが、Visual Basicとグリッドコントロールで頑張って作りました的なグリッドを全面に出したデザインである。海外のシェアウェアFTBシリーズとよく似ている。メモリー内容のコピーがセル単位ではできず行単位になってしまうのには困った。
アイコムのCS-51は、アイコンデザインや全体の色使いがWindows95時代の懐かしい雰囲気で、かろうじてツリー表示があるため関連データがひと目で分かりやすいのが良い点である。なぜかメモリーチャンネルが100個単位で管理されている。
いずれのソフトも見た目はExcelっぽいのだが、操作性が随分と違うので大幅にメモリー内容を変更する場合はCSVファイルにエクスポートしてExcelで編集し、インポートで管理ソフト側に戻している。ただしメモリーチャンネルの一部分を抜き出してエクスポート/インポートができないので使いづらい場面もしばしば。
一番後発のケンウッドMCP-D74は、さすがに最近作られただけあってデザイン的にはWindows8以降のフラットデザインを意識したものになっている。フォントもMSゴシック系でなくメイリオ系を使っているので、非常に見やすい画面である。メモリー編集も入力不可の部分はその都度グレーアウトされるなど芸が細かい。このソフトは実際に使用したことはないので、詳細の動きについては分からない。いずれTH-D74を入手した暁にはじっくり使い込んでいきたいと考えている。